(2002.6.12)臨界前核実験強行に抗議し、 核兵器廃絶の「明確な約束」を(アメリカ大統領)

アメリカ合衆国大統領 ジョージ・ブッシュ 殿

臨界前核実験強行の暴挙に抗議し、核兵器廃絶の「明確な約束」の実行を求める

 アメリカは7日午後、今年に入り2度目の未臨界核実験を強行した。我々は、世界で唯一の被爆国の医師・歯科医師・医学者として、怒りをもってアメリカの暴挙に抗議する。

 アメリカは世界の非核平和を願う声により、一昨年の国連総会で核兵器廃絶の「明確な約束」をおこなったにもかかわらず、核実験を幾度となく強行してきた。しかもいま、インドとパキスタンで核兵器を使用した全面戦争の危険が増大するなかで、その調停役をしている当事者にもかかわらず、自らが未臨界実験をおこなうという身勝手な態度である。

 今年5月にアメリカ・ワシントンで開催された核戦争防止国際医師会議(IPPNW)第15回総会では、アメリカ・ブッシュ政権が核態勢見直し報告(NPR)で核兵器使用政策を提起したことについて非難する「ワシントン宣言」を採択した。

 われわれ核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会は、貴殿に臨界前核実験を含むすべての核実験と核開発の即時中止を重ねて要求するとともに、期限を切った核兵器廃絶のための国際的協議を開始し、核兵器廃絶のため「明確な約束」の実行を断固求めるものである。  以上

2002年6月12日
核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会
世話人代表  片山 喬