一人ひとりが自分の責任を果たすこと

核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会 世話人代表
金井 英子

 今ほど紹介していただきました金井英子です。職業は小児科医師です。
 私たちの会は核兵器廃絶を求める運動をしてまいりましたが、東日本大震災以後は原発廃止を訴える運動にも重きを置いています。地震と火山が多い日本で原発を稼働させるのは不可能と考えたからです。また、核兵器と原発は同じものを裏と表から見ているにすぎないという事も分かりました。
 反原発運動の最前線の砦である小出裕章京都大学原子炉実験所助教が2月27日に退官最終講演をなさいました。
 …東北から関東の1万4,000平方㎞という広大な地域が、放射線管理区域同等の4万ベクレル/㎡以上のセシウム137汚染をしている。この地域から人々を出さなければいけない。
 原発稼働により広島原爆90万発分の核分裂生成物が溜まっている。処理を子ども・孫たちに押し付けている。…そして最後に、(原発廃止のために)皆さん一人ひとりが、だれかに頼るのでなく、一人ひとりが自分の責任を果たす生き方をすることが大切です。と結んでおられます。
 私はその責任を果たすために三つの事を考えています。
一、無駄なエネルギー消費を減らすこと。無駄な電力を消費しない。
二、福島を決して忘れないこと
三、自分たちにもできる反原発運動を考える

『わたしたちの放射線副読本』に支援を
 私たちの会が支援している事をひとつお話させて下さい。
「とやま原子力教育を考える会」という市民団体が、『私たちの放射線副読本』というのを作っています。
実は文科省は2014年2月に新版『放射線副読本』というのを作っています。そこでは、原発事故に対する記載は僅かであり、放射線の危険性が殆んど語られていません。故に、新しい副読本を作成し県内の小中高校に無料配布しようという企画です。この副読本ではマスコミがあまり報道しない部分もしっかり記載があります。中・高校生向けに、わかりやすく丁寧に作られています。
 もしも『私たちの放射線副読本』が皆さまのお手元に届く事があれば、ぜひ手に取って御一読願います。またこの本の詳しい内容については、インターネットで「放射線副読本」「富山」のキーワードで検索すればこの会のホームページで見ることもできます。
 原発は通常運転の場合にあってさえも周囲に放射線を出しています。
 再稼働は絶対に許せません!
 オープニングで歌われた「原発発電 この地に許すな」の歌を私も歌い継いでいこうと思います。