本日は猛暑の中、そしてご多忙の中、講演会に足を運んで頂きましてありがとうございます。ロンドンオリンピックが盛り上がっていますが、同じくらい日本の反原発運動も盛り上がっていってほしいですね。

福島の子どもたちの将来はどうなるのか
 昨日福島で開催された、エネルギー政策のあり方を国民から聞く会では、ほぼ全員の参加者が脱原発を求めました。これまで、主要都市で行ってきた意見聴取会でも脱原発の意見が大多数だそうです。福島の小学校の先生が「子どもたちは被曝し続けています」と意見を述べられたそうですが、福島に住み福島産食材を使う給食で育つ子どもたちの将来はどうなるのでしょうか? 考えるだけで泣きたくなります。

3・11以後、当会も反原発を鮮明に
 私たち反核医師の会では3・11フクシマ以後、はっきり反原発を表明してまいりましたが、それを受けて、昨年11月2日にエネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏を講師に「3・11後の脱原発・自然エネルギー戦略」、また、今年3月15日には、岐阜環境医学研究所所長の松井英介先生による「低線量の長期被曝の影響と課題」という、二つの講演会を富山県保険医協会との共で開催しました。そして、今回は「原発の危険から子どもを守る北陸医師の会」世話人の、よしだ小児科クリニック院長 吉田均先生をお招きして講演をお聴きしたいと思います。

戦争を体験していない我々の課題
 私たちの会では、結成当時からの会員で実際に戦争を体験された先生方はお歳をとられ、活動に参加される先生が少なくなりました。また、すでに亡くなられた先生も大勢おられます。そして、戦争を体験していない世代が今後どのように反核活動を行うかが大きな課題になっています。そのような状況にあって、我々と同じ世代で、同じ医師として、同じ地域で活躍される吉田先生のお話は、私たちが今後どのように活動していくかという点に於いて大きな示唆を与えて下さると思います。

講師は私の大先輩、子どもや母親たちの不安に寄り添う小児科医師
 吉田先生のご略歴を紹介させて頂きます。
先生は昭和47年に金沢大学医学部をご卒業になり、金沢大学小児科学教室に入局されました。私の大先輩でいらっしゃいます。先生は小児心臓病グループを立ち上げられまして、そのリーダーとしてご活躍されました。特に小児の心臓超音波検査において、世界的に有名な心臓病学の雑誌『Cerculation』に先生の論文が掲載された時は、医局員全員が大変に名誉な事に感じました。フロンティア精神溢れるお医者さんであったと記憶しております。
 その後開業され、地域の子どもたちやその母親たちの不安に寄り添う医療をなさって来られました。今回は先生が中心になって立ちあげられた「原発の危険から子どもを守る北陸医師の会」が翻訳された「チェルノブイリの恐ろしい健康被害」を中心にお話を伺いたいと思います。
 では吉田先生、よろしくお願いいたします。