2020. 8.12 第16回定期総会を開催

 2020年8月12日、当会はソーシヤルディスタンスを確保しながら、富山電気ビルにおいて第16回定期総会を開催しました。
 金井代表の挨拶に続いて、活動報告と活動方針案、決算報告と予算案の提案が行われ、出席者全員の賛成を得て承認されました。役員改選では、新たな世話人に河上浩康氏(富山市)と松井法生氏(富山市)を選出し、小熊清史氏は顧問に就任、高田良子氏は今期をもって勇退されました。

 金井英子世話人代表の挨拶

 3 月に富山県でも新型コロナ感染が発生し、それ以後、誰もが経験したことのない不自由不自然な生活を強いられるようになりました。継続して行ってきた夏のイベント開催が不可能になり、総会の開催の可否も皆さまにお諮りして漸く今日の開催となりました。
 さてこの 2 年間を振り返りますと、あとで活動報告でも述べますが昨年結成から 30 年が経過したこと、さらに昨年秋には県内の非核 4 団体が合同でシンポジウムを開催したことが、これまでの活動にはなかった大きなイベントでした。このシンポジウムの最終目標は、核兵器禁止条約に日本が批准することを求めるものです。
 去る8 月9 日長崎の「原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」では国連事務次長であり、国連軍縮担当のトップである中満泉氏が「核兵器禁止条約の発効を心待ちにしております」と述べました。
 私たちはそのことを真剣に考えていかなくてはならない、と決意を新たにしました。翌日の新聞に彼女のメッセージが活字になっていることを期待しましたが、なんと、「国連の代表者も出席し」と書かれているだけでした。緒方貞子氏の後継者であり、国連の重責を担う中満氏にマスコミはもっと光を当てて核兵器禁止条約の発効に向けて後押しするべきだと思いました。

討論から(抜粋)

ヒバクシャ証言集「想い」について
●当会の会員 1 冊贈呈分を含めて 80 冊を富山県被爆者協議会から預かった。印刷や製本などで 1 冊800 円ほどかかっている。費用の実費分を会として出してはどうか。
● 3 日前にようやく読んだが、内容がすごい。心が受けとめるのに結構大変だった。でもみんなに読んでほしい。広めていきたい。
●「想い」を待合室に置きたいが、コロナで難しい。私のところもそうだが、不特定多数が接触する雑誌は撤去している医療機関が多いと思う。そこで「想い」を紹介している 7 月の会報をコピーして置いてもらえばどうか。それなら安心して自由に持ち帰ることができると思う。

コロナ後のこれからの活動について
●すでにある被爆証言をなるべく多くの人に伝えることが大切だ。当会のこれまでの講演などは記録しているのか。してあるならばどんどん活用していけばどうか。
●これまで小熊先生からも提案があった。会の HPを通じてこれまで講演されたビデオを視聴できるようにすることも、被爆体験を語り継ぐ活動の一環ではないかと考えている。その際には特に被爆者の方の許可をとる必要がある。
●会の発足当初は核実験に反対など抗議声明を出すことを主にやってきたのが、被爆者からお話を聞く活動を始めたことで当会の活動の幅が広がった。近年は県内の平和団体と一緒により強く世論にアピールすることもできるようになり、この流れを途絶えることなく継続してやっていきたい。
●最近では講演会や会合で Zoom を使って、遠方であったり、事情があって会場に出かけられなくても参加できるようになった。コロナで不自由になった代わりに、どこからでもつながって声を寄せることができる技術を活かしていけばどうか。

核兵器禁止条約の批准を求める活動
●昨年 11 月の非核シンポについてもう少し詳しく聞きたい。
●シンポジウムの開催趣旨は、核兵器禁止条約に背を向ける日本政府に対し、条約批准をうながす意見書を決議するよう、県内の市町村議会に働きかけようというものだ。当会でも今年の 2 月から医師の賛同署名に取り組もうという矢先のコロナだった。今も主催 4 団体で会合を持ってコロナ禍のもとでこの活動をどう展開するか話し合っている。