(1998.5.13)インドの地下核実験に強く抗議する(インド首相)

インド・バジパイ首相 殿        

核兵器廃絶を願う世論に挑戦するインドの地下核実験に強く抗議する

 貴殿は5月11日に、北西部ラジャスタン州のポカラン砂漠の地下核実験場で、3回の地下核実験を実施したと発表した。
 今回の核実験は、核廃絶を願う国際世論に挑戦するものであり、世界の平和の流れに逆行し、新たな核兵器の軍拡競争の危険を強めるものである。

 前回のCTBT交渉の際、貴国を含めた非同盟諸国は核兵器保有国に対し、期限を明示した核兵器廃絶を求めてきた。にもかかわらず、今回の核実験は貴国政府の核兵器保有計画をしめすものであり、いかなる口実があろうとも断じて容認できない。

 われわれ医師・医学者は国民の健康と生命を守る立場から、今回の貴国の核実験に強く抗議し、貴国が核兵器廃絶の立場に立ち返ることを強く求める。

1998年5月13日
核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会
代表世話人  佐々 学